2025年07月03日
- 認知行動療法
山口で「話すことが怖い」と感じている方へ|社交不安とのつきあい方を考える

「会議で何かを話すだけで、緊張してうまく言葉が出てこない」
「注目される場面になると、心臓がバクバクしてしまう」
「発言したあと、何度もその場面を思い出して落ち込んでしまう」
こうしたお悩みを一人で抱え込んでいませんか?
人前で話すことへの強い不安や緊張は、**社交不安(社交不安症)**というこころの状態として理解されています。
単なる「あがり症」や「緊張しやすい性格」とは異なり、日常生活や仕事にも大きな影響を与えることがあるため、適切な支援が役立つことがあります。
この記事では、山口で社交不安に悩む方に向けて、背景にある心理的な仕組みや、少しずつできることについてご紹介します。
「人前でうまく話せない自分」をどこかで責めてしまう
- 発言の順番が近づくたびに強い緊張を感じる
- 話そうとすると頭が真っ白になる
- 表情や声の震えが気になり、話の内容に集中できない
そしてその場をやり過ごした後も、
「変なことを言ってしまったのではないか」
「みんなに笑われたかもしれない」
といった考えが何度も浮かび、なかなか気持ちが切り替わらない——。
こうしたつらさが続くと、次第に人と話す場そのものを避けるようになり、自分に自信を持てなくなってしまうこともあります。
「気にしすぎ」と言われても、どうにもできない苦しさ
社交不安のある方がよく言われるのが、「そんなに気にしなくていいよ」「慣れれば大丈夫」という言葉です。
けれど、そう言われてもどうにもならないほどの反応が起こってしまうことが、この悩みのつらさでもあります。
これは、意志や努力の問題ではなく、脳や体の防衛反応として自然に生じていることが関係しています。
注目される場面を「危険」だと無意識に判断することで、心拍数が上がったり、筋肉がこわばったりするのです。
もちろん、背景にはこれまでの経験や性格、育った環境なども影響しており、すべてが生理的な反応で説明できるわけではありません。
「もっと堂々としなきゃ」がプレッシャーになることも
「自信を持たなきゃ」
「前向きに考えればいいんだ」
そんなふうに考えようとして、かえって自分を追い詰めてしまうこともあります。
ポジティブな言葉がかえってプレッシャーになり、
「できなかった自分はダメだ」と感じてしまうことも少なくありません。
そうではなく、認知行動療法では、**「うまくやること」ではなく「うまくいかなくても平気な自分を育てること」**に重きを置くことがあります。
完璧ではなく「失敗しても大丈夫だった」体験を重ねる
たとえば次のような練習が支援の中で取り入れられることがあります:
- 詰まりながらでも構わず、台本を読む
- 自分の話し声を録音して、あえて聞き返してみる
- 1分間のスピーチを繰り返してみる
- 声が震えた状態でもそのまま話す
こうした体験を通じて、「できた」「思ったほど怖くなかった」と感じられることが、不安との距離を変えていくヒントになることがあります。
もちろん、すべての人に効果があるわけではありませんが、少しずつでも「できたこと」が積み重なると、自信の回復につながる可能性があります。
“恥ずかしさ”を避けずに向き合ってみることが、選択肢になるかもしれない
社交不安の支援では、避けたい場面にあえて段階的に触れてみるという考え方があります。
例えば、
- 自分の声を録音し、あとで聞いてみる
- 「詰まってもいい」と許した上でスピーチに挑戦してみる
- 希望があれば、小さな発表の場にチャレンジしてみる
こうしたステップを繰り返すことで、
「怖さがあっても、自分なりに取り組めた」と感じられるようになる方もいらっしゃいます。
「やってみたいけれど、一人では難しい」そんな方へ
私たちの元にも、
- 一人で練習してもうまくいかない
- どうやって不安と向き合っていいか分からない
- 誰かに見守られながら進めたい
- 安心できる場所で、ゆっくり取り組みたい
といったご相談をいただくことがあります。
山口店では、社交不安に向けた実践プログラムの準備を進めています
現在、認知行動療法カウンセリングセンター山口店では、
「話すことへの不安」や「注目される場面の怖さ」に向き合うプログラムを企画中です。
具体的には、以下のような内容を取り入れた構成を検討しています:
- 認知行動療法に基づいた心理教育の動画視聴
- 台本読み、録音、スピーチなどの段階的トレーニング
- 完全個別形式での実践サポート
- 希望者による小規模な発表機会(自由参加)
※プログラムの実施時期や内容は現在調整中です。
準備が整い次第、ホームページやLINE等でご案内いたします。
よくいただくご質問
Q. 恥ずかしいことを無理にやらされるのでは?
A. 無理に何かをさせる内容ではなく、ご本人のペースや希望に合わせて進める構成を想定しています。
不安が強い方でも取り組みやすいように、ステップを細かく設定する予定です。
Q. 人前でうまく話せるようになりますか?
A. 「必ずうまく話せるようになる」とは言えませんが、「怖さを抱えたままでも行動できた」という体験が、変化につながることがあるという知見があります。
完璧を目指すのではなく、自分なりの一歩を踏み出すことを大切にしています。
Q. プログラムの開始はいつごろですか?
A. 現在、講師体制や内容を調整中です。
開始時期や詳細が決まり次第、ホームページやLINEなどでお知らせいたします。
Q. 自分に向いているか分かりません…
A. 合うかどうかを一緒に検討するための、**無料の個別相談(オンライン)**をご用意する予定です。
どんな状態からでも、ご相談いただいて構いません。
最後に|「話すのが怖い」という気持ちには意味がある
人前で話すことが怖い——。
それは弱さではなく、「失敗したくない」「人と良好な関係を築きたい」と思う、真面目さや思いやりの表れともいえます。
ただ、その気持ちが強すぎて日々を制限してしまっているなら、
それは「練習していくことで変えていけるかもしれない領域」かもしれません。
山口で、社交不安と向き合っていける安全な場所を探している方は、ぜひ一度ご相談ください。
私たちは、あなたのペースに寄り添いながら進んでいく準備をしています。
認知行動療法カウンセリングセンター山口店
- 住所:〒753-0055 山口県山口市今井町4-10 山根ビル201号室
- アクセス:JR「湯田温泉駅」から徒歩1分
- 営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
- Webサイト:https://yamaguchi.cbt-mental.co.jp/