2025年02月19日
- 認知行動療法
山口で人見知り改善のカウンセリング

人見知りとは、人との関わりや社会的な場面で緊張しやすく、なかなか自分から話しかけたり会話を続けたりすることが難しい状態を指します。人見知り自体は決して悪いことではありませんが、日常生活や仕事、人間関係において困難を感じることがある場合は、改善を目指してもよいかもしれません。今回は、人見知りの方に向けたカウンセリングの視点から、その克服方法についてお伝えします。
人見知りの仕組みとは?
人見知りの背景には、「初対面の人との関わりに対する不安」が関係していることがあります。
普段関わる人なら相手の反応を予測しやすいですが、初対面では相手がどのような反応を示すのか分からず、不安を感じやすくなります。そのため、「変なことを言ったらどうしよう」「相手が自分をどう思うか分からない」と心配し、会話を避けたり沈黙を選んだりしがちです。
また、「失敗を恐れる気持ち」が強いことも影響します。「間違えたらどうしよう」「嫌われたらどうしよう」と考え、話しかけることにハードルを感じやすくなります。
人見知りを改善するために
1. まずは自分の状態を整理する
人見知りの改善に取り組む前に、「自分はどのような場面で特に緊張するのか」「どのような考えが不安を強めているのか」を整理することが大切です。
例えば、
- 初対面の人と話すのが苦手
- 大勢の中で発言するのが怖い
- うまく話せなかった経験が影響している
など、人によって感じる不安や困難の内容は異なります。こうした点を明確にすることで、どこから改善を始めるべきかが見えてきます。
2. 目指したい姿を明確にする
次に、自分がどのような状態になりたいのかを考えます。
- 「もっとたくさん話せるようになりたい」
- 「遠慮せず質問できるようになりたい」
- 「むしろ落ち着いて堂々としていたい」
人によって理想のコミュニケーションスタイルは異なります。そのため、自分にとって望ましい姿を具体的にイメージすることが大切です。
3. 小さな一歩から始める
いきなり「人見知りを克服しよう!」と大きな目標を掲げると、プレッシャーが強くなり、うまくいかないこともあります。そこで、まずは「一言質問してみる」「会釈だけでもしてみる」といった、小さな一歩から始めてみましょう。
例えば、以下のような質問を準備しておくと、スムーズに会話のきっかけを作ることができます。
- 「今日は寒いですね」
- 「どこから来られたんですか?」
- 「最近○○(共通の話題)についてどう思いますか?」
初めは会話が続かなくても大丈夫です。むしろ「一言だけでも発することができた」と自分を肯定することが大切です。
4. 他の人の会話を観察し、模倣する
人とスムーズに会話できる人は、どのような話し方をしているのか観察してみるのも有効です。例えば、会話の流れやリアクションの仕方、質問の仕方を参考にしてみましょう。
また、話し上手な人がどのように相手の話を広げているのかを意識的に見ることで、自分も自然に取り入れやすくなります。模倣をすることで、自分なりの会話のスタイルを少しずつ確立していくことができます。
認知行動療法によるアプローチ
「自分は人見知りだからダメだ」と思い込んでいる方も少なくありません。しかし、人見知りは必ずしも悪いことではなく、「慎重に人と関わろうとする性格の表れ」でもあります。そのため、まずはご自身の考え方の傾向を整理し、「どんな場面で特に不安を感じるのか」「どのような考え方が不安を強めているのか」を明らかにしていきます。
そのうえで、実際に「一言話しかける」「会話の流れを観察してみる」といった行動を試し、それによってどのような結果になったかを振り返ることで、「意外と大丈夫だった」と実感できる機会を増やしていきます。
また、人によって不安の強さや抱えている悩みが異なるため、当センターでは一人一人の状況に応じたサポートを提供しています。
まとめ
人見知りは、慎重さや思慮深さの表れでもあり、一概に「克服しなければならないもの」ではありません。ただし、日常生活や仕事で困難を感じる場合には、自分の考え方や行動パターンを整理し、少しずつ新しい経験を積み重ねることで、無理なく改善していくことができます。
認知行動療法カウンセリングセンター山口店では、一人一人に合わせて安心して取り組めるようサポートしています。 「人見知りを改善したい」と思っている方は、ぜひ一度ご相談ください。
認知行動療法カウンセリングセンター山口店
https://yamaguchi.cbt-mental.co.jp/
——代表者情報——
岡村優希
株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役
認知行動療法カウンセリングセンター代表
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。
さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。
◆執筆書籍
「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版
「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房
◆テレビ出演
読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日
「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演
◆雑誌掲載
「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号
◆近年の講演実績
2024年2月21日
広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師
2023年2月9日
NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師
2022年7月6日
筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師
その他、学会発表多数
