こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター山口店のスタッフです。
仕事や家事、育児に追われる日々の中で、パートナーとの関係に悩みを抱える方は多いのではないでしょうか。特に、すれ違いや対立が続くと、「どうして分かってくれないの？」と感じる瞬間が増えるかもしれません。

本日は、夫婦関係の改善に役立つカウンセリングの概要や実践的な方法をご紹介します。忙しい毎日の中でも取り入れやすいアイデアを交えながら、パートナーシップを見つめ直すきっかけをお届けします。

夫婦関係の悩み、原因の一例

夫婦関係で悩みが生じる背景には、さまざまな要因があります。ここではよく見られる例を挙げてみます。

1. コミュニケーション不足

忙しさから対話の時間が減ると、すれ違いや誤解が生じやすくなります。些細な問題が解決されないまま積み重なることで、いつの間にか大きなトラブルに発展することも。

2. 価値観や期待の違い

お互いの価値観や生活スタイルが異なる場合、些細なことであっても衝突することがあります。たとえば、以下のような場面が考えられます：

• 家事や育児の分担が不公平に感じる
• 仕事が忙しく、家庭の時間が十分取れない

こうしたギャップが不満につながり、関係を複雑にしてしまうことがあります。

3. 過去の問題や感情の積み重ね

過去に解決されなかった問題や感情が現在に影響を及ぼすこともあります。例えば、信頼を損なう出来事があった場合、その記憶が薄れても気持ちの整理がついていないことがあります。

4. 外部からの影響

親族の問題、経済的な負担、育児や介護といったストレス要因も、夫婦関係に影響を与える場合があります。これらが一因となって、お互いの関係性に影を落とすことがあるのです。

夫婦関係を改善するためのステップ

夫婦関係を見直す際には、日々の中で少しずつ新しいアプローチを取り入れることが効果的です。ここでは、当センターで実際にお伝えしている方法をご紹介します。

1. パターンを見つけ、調整する

関係性が悪化する際には、無意識に繰り返している行動や考え方のパターンが関与していることが少なくありません。たとえば、意見が合わないときに「どうせ分かってもらえない」と感じて話し合いを避けてしまうことなどが挙げられます。

改善のためには、こうしたパターンを少しずつ別の行動に置き換えてみることが有効です。

• 話し合いを避ける代わりに：「少し時間を置いて、落ち着いて話そう」と提案してみる

2. 建設的なコミュニケーションスキルを身につける

関係改善には、コミュニケーションの質を向上させることが欠かせません。当センターでは、以下のようなスキルをご提案しています：

• アサーティブな表現: 自分の意見や気持ちを尊重しながら、相手にも配慮する伝え方を練習します。
  • 例：「最近、忙しそうで大変そうだね。でも少し一緒に話せたらうれしい。」
• 傾聴スキル: 相手の話を遮らず、共感を意識しながら話を聞くことで、安心感を高めます。

3. 目標を共有し、具体的な行動に移す

夫婦で共通の目標を設定することは、協力関係を築く上で非常に重要です。たとえば、以下のような目標を設定してみるのはいかがでしょうか：

• 毎週1回、2人で過ごす時間を設ける
• 家事分担について具体的に話し合う

また、その目標に向けて取り組む小さな行動を一緒に考えます。

• 感謝を伝える: 毎日、相手への感謝の気持ちを言葉で伝える
• 楽しい時間を増やす: 一緒に映画を観る、散歩に出かけるなど、リラックスできる時間を意識的に作る

4. カウンセリングを活用する

夫婦関係をさらに深く見直したい場合には、カウンセリングを活用するのもひとつの方法です。カウンセリングでは、以下のようなサポートを受けられます：

• 話し合いの場を提供: 第三者のサポートを受けながら、冷静にお互いの気持ちや考えを共有する
• 再発防止策の話し合い: 同じ問題が繰り返されないための具体的な工夫を考える

最後に

日常生活の中で起きる夫婦間のすれ違いやトラブルは、誰にでも起こり得るものです。しかし、それをどう乗り越え、より良い関係を築いていくかは、ちょっとした工夫や意識の変化で大きく変わることもあります。

認知行動療法カウンセリングセンター山口店では、夫婦関係に関するご相談にも対応しています。個別のセッションやカップルでのカウンセリングも可能です。お問い合わせは、どうぞお気軽に。スタッフ一同、お待ちしております。

認知行動療法カウンセリングセンター山口店

https://yamaguchi.cbt-mental.co.jp/

——代表者情報——

岡村優希

株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役

認知行動療法カウンセリングセンター代表

公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士

個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。

さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。

◆執筆書籍

「臨床心理学 〈１２３（第２１巻第３号）〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版

「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房

◆テレビ出演

読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日

「あなたの味方！お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演

◆雑誌掲載

「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号

◆近年の講演実績

2024年2月21日

広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師

2023年2月9日

NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師

2022年7月6日

筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師

その他、学会発表多数