〜認知行動療法を活用した安全なステップアップ〜

はじめに

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター山口店です。
不登校のご相談は、年々増え続けています。学校に通わない背景は一人ひとり異なり、保護者や先生方から「どの方法が正しいのか分からない」という声をいただくことも少なくありません。

不登校への対応には複数の選択肢があります。

• 通信制高校やオンライン学習など、学校外での学び
  
• 適応指導教室やフリースクールの利用
  
• 自宅中心での支援や生活リズムの安定
  
• 学校への復帰（再登校）
  

この記事では、この中の**「再登校」**について詳しくご紹介します。ただし、再登校だけが唯一のゴールではなく、他の道が本人にとってより良い場合もあることをあらかじめお伝えしておきます。

不登校と再登校 ― 多様な進路の中で

不登校は、単に「行かない」という行動だけでなく、その背後にはさまざまな要因があります。

• 対人関係の緊張や不安
  
• 学習面でのプレッシャー
  
• 家庭環境や日常生活の乱れ
  
• 身体症状や心理的な負担
  

再登校は、その中で希望する方にとっては大切な選択肢ですが、必ずしも全員が目指す必要はありません。
例えば、フリースクールを拠点に成長し、将来的に社会参加へとつなげる道も十分に考えられます。

その上で、「やっぱり学校に戻りたい」という本人やご家族の希望がある場合、**認知行動療法（CBT）**を使った段階的支援は有効な方法の一つです。

認知行動療法（CBT）の特徴

CBTは、考え方（認知）と行動に焦点をあて、不安や行動のパターンを変えていく心理療法です。
不登校では、学校や授業、先生、生徒などに関連する場面が不安の引き金となることが多くあります。

そこで用いられるのが**段階的曝露（エクスポージャー）**です。
これは、不安を感じる場面に少しずつ慣れていく方法で、一気に全日登校を目指すのではなく、本人が耐えられる範囲から段階を踏んで進めます。

再登校に向けたCBT支援の流れ（例）

当センターでは、全員が同じ方法で進めるのではなく、個別の事情に合わせて計画します。以下は一つの例です。

1. 状況把握と心理教育

• 生活リズムや学校との距離感、不安度の確認
  
• 不安のメカニズムや「慣れ」による改善の可能性を説明
  

2. 小さな一歩からの成功体験

• 適応指導教室や図書館など、学校外での短時間滞在
  
• 校門や昇降口まで行ってみる、知っている先生と短時間話す
  ※達成できたら必ず言葉で評価し、自信を育てます。
  

3. 対人場面のリハーサル

• 担任や同級生との会話スキル練習（ロールプレイ）
  
• 「はい」とうなずく、目を見て短く返事するなど、負担の少ない方法から
  

4. 学校環境への段階的曝露

• 別室登校 → 教室後方での短時間参加 → 授業への参加時間を延ばす
  
• 不安度（SUDs）を測定し、低下する体験を繰り返す
  

5. 家族サポート

• 不登校行動そのものに注目せず、適応的行動を褒める
  
• 自立行動を促す関わり方の工夫
  

山口店での取り組み

山口店では、不登校・再登校のご相談に応じ、安心して話せる個別カウンセリングを提供しています。完全予約制で、プライバシーを守った環境です。

所在地
〒753-0055 山口県山口市今井町4-10 山根ビル201号室
アクセス：JR湯田温泉駅 徒歩1分
営業時間：10:00〜20:00（完全予約制）
LINE：https://lin.ee/26sKHRK8
予約フォーム：https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
Webサイト：https://yamaguchi.cbt-mental.co.jp/

Q＆A

Q1. 再登校は不登校の最終目標でしょうか？
A. そうとは限りません。再登校はあくまで選択肢の一つです。本人や家庭の希望、健康状態に応じて他の進路を選ぶことも適切です。

Q2. 再登校までの期間は？
A. 個人差があります。短期間で戻れる方もいれば、半年〜1年以上かけて進める方もいます。焦らず、一歩ずつが基本です。

Q3. 保護者としてできる支援は？
A. 学校に行けないことを責めず、小さな進歩や努力を見つけて評価することです。また生活リズムを整え、自立を後押しする関わりも大切です。

まとめ

不登校からの再登校は、単なる「学校に戻る」ことではなく、本人が安心して学びや社会生活に参加できる状態を作るプロセスです。
認知行動療法は、そのプロセスを安全に支える方法の一つであり、段階的な進め方と家族・学校の協力が欠かせません。

山口で再登校を考えている方、または不登校の対応に悩まれている方は、ぜひご相談ください。私たちと一緒に、最適な方法を探していきましょう。