2024年10月07日
- メンタルヘルス
50人未満の小規模事業所でストレスチェックを導入するメリット
皆さんこんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター山口店の岡村です。山口県は自然豊かで、穏やかな生活環境が魅力的な地域です。しかし、職場のストレスは都市部と同様に、どんな場所でも起こり得る問題です。特に中小企業や50人未満の事業所では、従業員一人ひとりが大きな役割を担っており、各従業員の健康状態が企業全体に与える影響は大きいです。
法的には、ストレスチェックは50人以上の事業所に義務付けられていますが、50人未満の小規模事業所でも、従業員のストレスをチェックし、適切な対策を講じることで、職場環境を改善し、従業員の健康を守ることが可能です。今回は、山口県の50人未満の職場におけるストレスチェックの重要性や、その実施方法、さらに認知行動療法(CBT)を活用したメンタルヘルスケアについて解説します。
ストレスチェックを行うべき理由
50人未満の事業所でもストレスチェックを実施することには、多くのメリットがあります。特に山口の地域に根付いた中小企業においては、以下の理由から導入が推奨されます。
- 従業員の健康を守る
小規模な職場では、一人ひとりの負担が大きくなりがちです。従業員が長期的に健康で働けるようにするためには、早期にストレスの原因を特定し、対策を講じることが重要です。山口の地元企業でも、働く環境を整えることで従業員が安心して働くことができ、長期的な人材確保が期待できます。 - 職場の生産性向上
ストレスが高まると、従業員の集中力や仕事の効率が低下します。小規模な職場では特に、少数精鋭での業務が求められるため、一人でもストレスを抱えた従業員がいると全体の生産性に大きな影響を与えかねません。ストレスチェックを行い、問題があれば早期に対応することで、職場全体の生産性を維持・向上させることが可能です。 - 離職防止
山口県内でも人口減少が進み、特に若年層の労働力確保が課題となっています。従業員がストレスを抱えたまま働き続けると、やがて離職に繋がるリスクが高まります。ストレスチェックを通じて、問題を未然に防ぐことができれば、離職を防止し、安定した人材確保を実現できます。
山口の小規模事業所におけるストレスチェックの実施方法
山口の50人未満の事業所でも、ストレスチェックを簡単に導入できる方法があります。従業員の健康を守り、職場の環境を整えるために、以下のステップを参考にしてください。
- ストレスチェックツールの活用
厚生労働省が提供する「職業性ストレス簡易調査票」を活用すれば、手軽にストレスチェックを実施できます。この調査票はシンプルな質問形式で、従業員のストレスレベルを測定できるため、職場の状況に合わせてカスタマイズも可能です。 - 定期的なチェックの実施
ストレスチェックは一度行うだけではなく、定期的に実施することが重要です。特に繁忙期や業務の変動が大きい職場では、ストレスの蓄積が見られる場合があるため、定期的なチェックを行うことで早期に対応できます。 - フィードバックと対応策の提供
チェック結果をもとに、従業員に対してフィードバックを行い、必要に応じてストレス対策を講じます。その際、認知行動療法(CBT)などのアプローチを活用することで、従業員がストレスを適切に処理し、前向きに働ける環境を作ることが可能です。
認知行動療法(CBT)を活用したストレス軽減策
ストレスチェックの結果、ストレスレベルが高い従業員がいる場合には、認知行動療法(CBT)を活用することで、効果的なストレス軽減を図ることができます。CBTは、ネガティブな思考を現実的に捉え直し、行動を改善する心理療法です。山口の職場でも、以下のような実践方法を取り入れてみてください。
- 思考のパターンに気づく
従業員が抱えるストレスの要因となる思考を認識することが、改善の第一歩です。「仕事が上手くいかない」「人間関係に問題がある」といったネガティブな思考を、CBTの手法で客観的に捉え直します。 - 現実的な思考への変換
例えば、「自分は常に完璧に仕事をこなさなければならない」といった極端な思い込みを、「失敗しても次に活かす経験となる」といった現実的な思考に修正します。この変化により、ストレスが軽減され、より柔軟な対応ができるようになります。 - 行動の変化
ポジティブな思考に変わることで、業務への取り組み方やモチベーションが向上します。特に小規模な職場では、従業員一人ひとりの行動が全体に与える影響が大きいため、行動の変化が生産性に直結します。
まとめ
山口の50人未満の事業所においても、ストレスチェックの導入は従業員のメンタルヘルスを守り、職場の生産性を向上させるために非常に有効です。ストレスチェックを定期的に行い、その結果に基づいて認知行動療法を活用した対策を講じることで、従業員のストレスを軽減し、職場環境を改善することができます。
もし、ストレスチェックの導入や認知行動療法に関するサポートが必要な場合は、認知行動療法カウンセリングセンター山口店までご相談ください。専門家が職場のストレスケアを全力でサポートし、健康的な職場づくりをお手伝いいたします。
認知行動療法カウンセリングセンター山口店
https://yamaguchi.cbt-mental.co.jp/
——筆者情報——
岡村優希
株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役
認知行動療法カウンセリングセンター代表
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。
さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。
◆執筆書籍
「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版
「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房
◆テレビ出演
読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日
「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演
◆雑誌掲載
「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号
◆近年の講演実績
2024年2月21日
広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師
2023年2月9日
NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師
2022年7月6日
筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師
その他、学会発表多数
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