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こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター山口店です。
本日は「自傷行為」について、そしてそれに対する理解や支援のあり方について、認知行動療法(CBT)の視点からお話ししたいと思います。


■自傷行為とは何か?

「つい手首を切ってしまう」「感情をぶつけるように頭を壁に打ちつけてしまう」「意図的に薬を多く飲んでしまう」――
こうした行動を「自傷行為」と呼びます。

なかには、「自分を傷つけるなんて信じられない」と思う方もいるかもしれません。
ですが、自傷行為は思春期以降の若年層を中心に、決して珍しいものではありません。

自傷には、**「気持ちを何とか落ち着けるための行動」**としての役割があることが多く、心の苦しみ、怒り、不安、孤独などに圧倒されたとき、それらの感情をどうにもできず、傷つけることで一時的に対処しているケースが少なくないのです。


■どのような自傷行為があるのか?

自傷にはさまざまな形があります。以下はよく見られる行動の一例です。

こうした行動は、見た目には突発的に見えるかもしれませんが、実際には「感情を処理するための手段」として繰り返されていることが多いのです。


■やめたいのに、やめられないという苦しさ

自傷に悩んでいる多くの方は、

といった思いを抱えていらっしゃいます。

まわりから「やめなさい」「そんなことするな」と言われた経験がある方もいるかもしれません。
しかし、それができないからこそ、本人は悩み、苦しんでいるのです。


■まずは「やめる」よりも、今の気持ちを整理することから

認知行動療法のカウンセリングでは、「やめること」を最初の目標にはしません。
大切にしているのは、その背景にある感情や思考、きっかけを一緒に整理していくことです。

たとえば、以下のような問いかけをしながら進めていきます。

こうしてご自身のパターンに気づいていくことで、「違う対応もあるかもしれない」という柔軟さが少しずつ育っていきます。


■認知行動療法(CBT)で行うこと

CBTでは、自傷行為を「悪いこと」と決めつけるのではなく、「今はそれが精一杯の方法だった」と受け止めます。
そのうえで、以下のような流れでサポートを行います。

1. 行動の背景とトリガーの整理

自傷に至る「きっかけ」や「意味」を一緒に見つめ直します。
たとえば、「孤独感を抱いたとき」「怒りを抑えきれなかったとき」「過去の記憶がよみがえったとき」など、トリガーを丁寧に確認します。

2. 思考の傾向に目を向ける

「自分なんて価値がない」「誰も助けてくれない」といった自動的に浮かぶ思考に気づき、それに優しい視点を加えていきます。

3. 新しい対処スキルを試す

自傷以外の選択肢として、以下のようなスキルを練習していきます:

4. 環境調整とサポートの検討

必要に応じて、周囲との関係性や相談相手の確保、学校や職場での配慮などについても話し合います。


■「うまく話せなくても大丈夫です」

「言葉にできないけれど、何かがつらい」
「うまく説明できないけれど、とにかく苦しい」

そんな状態でも、どうか安心してご相談ください。
カウンセリングは、“話せるようになる場”でもあります。

最初は涙が出てしまったり、沈黙が多かったりしても構いません。
あなたのペースに寄り添いながら、一緒に進んでいけたらと思っています。


よくあるご質問(Q&A)

Q1. 自傷していることを家族に知られたくありません。大丈夫ですか?
A. 当センターでは守秘義務を守り、ご本人の同意がない限り情報が外に漏れることはありません。

Q2. 本人の代わりに家族が相談に行ってもいいですか?
A. はい、大丈夫です。ご本人が来られない場合でも、家族からの相談を受け付けています。

Q3. 継続して通わないといけませんか?
A. 無理に継続する必要はありません。1回だけのご利用も可能ですので、ご都合に合わせてご相談ください。


【山口店のご案内】

住所: 〒753-0055 山口県山口市今井町4-10 山根ビル201号室
アクセス: JR湯田温泉駅 徒歩1分
営業時間: 10:00〜20:00(完全予約制)
LINE: https://lin.ee/26sKHRK8
予約フォーム: https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform


【料金】


最後に

自傷行為は、理解されにくく、孤独を深めやすい問題でもあります。
けれど、その奥には「助けてほしい」「安心したい」という願いがあることも少なくありません。

認知行動療法カウンセリングセンター山口店では、その気持ちに丁寧に耳を傾けながら、回復への道を一緒に探していきます。
どうかひとりで抱え込まず、お気軽にご相談ください。

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