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~認知行動療法と動機づけ面接・CRAFT・リラプス・プリベンション~

はじめに

依存症は「やめたいのにやめられない」「少しのつもりが繰り返される」といった特徴を持ちます。
アルコール・ギャンブル・インターネット・薬物など、対象は異なっても共通して 「欲求のコントロールが難しくなり、生活や人間関係に支障をきたす」 という性質があります。

山口でも依存症に悩んでいる方は少なくありません。ですが、専門的な治療機関は限られており、「どこに相談すればよいか分からない」という声がよく寄せられます。
当センター山口店では、認知行動療法(CBT)を中心に、動機づけ面接やCRAFT、リラプス・プリベンションといった心理的アプローチを取り入れながら、依存症からの回復をサポートしています。


認知行動療法(CBT)による依存症支援

CBTは「考え方(認知)」と「行動」のつながりに注目し、より柔軟で現実的な行動の選択肢を広げる心理療法です。依存症に対しては次のような効果があります。

「嫌な気持ちをお酒で紛らわす」代わりに「軽い運動をする」「信頼できる人に話す」といった代替行動を練習し、行動パターンを変えていきます。


動機づけ面接(Motivational Interviewing)

依存症の方には「変わりたいけれど不安」「やめたいけれどやめられない」という相反する気持ちがあります。
動機づけ面接は、この「迷い」を丁寧に扱い、本人の中から「変化したい理由」を引き出す方法です。

「健康を取り戻したい」「家族を安心させたい」「仕事に集中できるようになりたい」――その人自身の動機を大切にすることで、行動変容につながります。


CRAFT(家族支援)

依存症は家族にとっても大きな問題です。
CRAFTは、家族が適切な関わり方を学び、本人の治療参加を促すプログラムです。

山口店では、本人だけでなくご家族の相談も受け付けています。「どう接したら良いのか分からない」という声にも丁寧に対応します。


リラプス・プリベンション(再発予防)

依存症は「やめた後」も再発のリスクがあります。リラプス・プリベンションは再発を防ぐための心理的支援で、以下の内容を含みます。

  1. 再発の引き金を特定(ストレス、孤独、飲み会の誘いなど)
  2. 対処スキルの練習(断る練習、呼吸法、サポート活用)
  3. 再発時のリカバリープラン作成(再使用があっても学びに変える準備)

再発を「失敗」とみなすのではなく、「次につながる経験」と捉えていきます。


山口でのカウンセリングの流れ

  1. 初回面接(50分):背景や生活状況を丁寧に聴き取ります。
  2. ケースフォーミュレーション:依存行動につながる思考や感情を整理し、支援の方向性を立てます。
  3. スキル練習:断る練習、代替行動の導入、家族支援の工夫など。
  4. 再発予防と長期支援:ハームリダクションの視点を含め、柔軟な目標を設定します。

よくあるご相談

Q1. 「本当にやめられるのでしょうか?」

A1. 完璧を目指すよりも、小さな変化を積み重ねていくことが効果的です。

Q2. 「家族はどう関わればいいですか?」

A2. CRAFTの方法を取り入れ、本人を責めずに支援へとつなげていきます。

Q3. 「医療や薬との併用は可能ですか?」

A3. 可能です。必要に応じて医療機関への紹介も行い、安心して支援を進められるよう調整します。

Q4. 「再発したら終わりですか?」

A4. 再発は珍しくありません。リラプス・プリベンションでは再発を経験から学ぶ視点を重視します。


山口店のご案内


専門家向け研修のご案内

当センターでは、専門職向けの研修も実施しています。
認知行動療法に加え、動機づけ面接・CRAFT・リラプス・プリベンション を取り上げ、現場で活かせるスキルを身につける内容です。


おわりに

依存症は「意志の弱さ」ではなく、誰にでも起こりうる病気です。
山口で依存症の問題に悩んでいる方、またはご家族が困っている方は、ぜひ安心してご相談ください。

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