2025年05月18日
- メンタルヘルス
山口のカウンセリング現場から考える“報連相”の見直し──本当に「部下の責任」だけでいいの?

こんにちは、認知行動療法カウンセリングセンター山口店です。
企業で働く中で、よく聞く言葉の一つに「報連相(報告・連絡・相談)」があります。多くの方が、「部下がきちんと報連相できない」といった悩みを抱えているかもしれません。ですが、そもそも報連相とは「部下がすべきもの」という前提、当たり前になっていませんか?
今回は、「報連相」をテーマに企業の人間関係やチームコミュニケーションについて考えていきます。
なぜ「報連相」は難しいのか?
「報告しても叱られる」「タイミングが分からない」「どこまで言えばいいか判断がつかない」──これは実際にスタッフとのやり取りやカウンセリングの現場でも耳にする声です。
報連相は、一見シンプルな言葉に聞こえますが、その実行には高度な判断と心理的安全性が求められます。「自分がどう受け止められるか分からない」という不安がある中で、勇気を出して話したにも関わらず、否定的な反応が返ってくることもあるのです。
「報連相は上司の責任」ってどういうこと?
実は、報連相のハードルは「上司の方が低い」んです。情報量も多く、タイミングや文脈の判断もしやすい立場にあるのは、圧倒的に上司です。だからこそ「なぜ部下から来ないんだ」と待つのではなく、「こちらから先に聞きに行く」という姿勢が大切なのです。
当センターでは、スタッフ間でも「上司側が定期的に声をかける」「10〜20分でもいいから軽い振り返りを行う」といった時間を確保しています。それだけで、日々のコミュニケーションは大きく変わります。
心理的安全性が生まれると、自発性も育つ
部下が話しやすい環境をつくると、自分から「こう思ってます」「こうしたいです」と自然に発信できるようになります。それは、「がん詰めされるかも…」という恐れがないから。
人は、「話しても大丈夫」と思えるときに初めて、正直な声を出すことができます。
カウンセリングの視点から見た報連相のヒント
認知行動療法では、「環境が行動をつくる」という視点があります。つまり、報連相がうまくいかないのは、本人の能力だけの問題ではなく、「報連相しづらい環境」があるかもしれないということです。
ですから、上司や管理職の方にこそ、「報連相を受ける力」や「報連相を引き出すコミュニケーション」の視点が求められるのです。
最後に:報連相に悩んだら、自分が変わってみる
「報連相ができていない部下がいる」──そんなときは、まずは自分の接し方を見直してみるのも一つの方法です。
報連相はチームの双方向でつくるもの。誰かを責めるのではなく、「伝え合う文化」を育てることが、結果として業務効率や人間関係の改善につながっていきます。
📌こんな方におすすめの記事でした
- 「部下が報連相してくれない」と悩んでいる山口の管理職の方
- 組織内のコミュニケーションに課題を感じている人事担当者
- カウンセリングの視点から職場環境を見直したい方
本記事は、認知行動療法カウンセリングセンターが配信するYouTube動画「報連相は上司の役割?」をもとに執筆しました。動画では、実際の対話形式でより詳しく語っていますので、ぜひあわせてご覧ください。
▶️ [動画を見る(https://youtu.be/oF2RLBeK1fs)]
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