2025年08月24日
- 認知行動療法
山口であがり症へのカウンセリング

〜認知行動療法の視点から〜
はじめに
こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター山口店です。
人前に立つと「声が震える」「頭が真っ白になる」「思うように話せない」といった経験はありませんか。
こうした状態は「あがり症」と呼ばれ、多くの人が日常生活や仕事の中で一度は経験するものです。
自然な緊張であれば力になることもありますが、繰り返し強い不安を抱くことで「また失敗するのでは」という予期不安につながり、会議や面接、スピーチなどで力を発揮できなくなることがあります。
この記事では、山口でのカウンセリングの選択肢として、認知行動療法(CBT)によるあがり症へのアプローチをご紹介します。
あがり症とは?
主な特徴
- 声や手が震える、汗が出る、心拍数が上がる
- 「失敗したらどうしよう」と強く不安を抱く
- 「完璧にやらなければ」と意識するほど緊張が増す
- 普段できることも本番になるとできなくなる
背景にある「失敗できない」という思い込み
あがり症の背景には、しばしば 「絶対に失敗してはいけない」 という思い込みがあります。
例:
- 会議で言葉が詰まった → 「もう台無しだ」と感じる
- 面接で言い間違えた → 「不採用に違いない」と思う
- スピーチで声が震えた → 「聞き手は笑っているはず」と想像してしまう
実際には、小さなミスは誰にでもあり、聞き手はそれほど気にしていないことが多いものです。
しかし「失敗=致命的」と受け止めてしまうと、その瞬間に緊張が増幅し、行動が制限されてしまいます。
あがりが生じる仕組み
自己注目の増大
「どう見られているのか」という意識が自分に向きすぎると、自然な表現が難しくなります。
身体反応と悪循環
緊張により心拍数が上がり、声の震えや発汗が起こります。
それを「バレたらどうしよう」と受け止めると、さらに緊張が強まり悪循環になります。
完璧主義の影響
「失敗してはいけない」「完璧にこなさなければ」という思いが、不安を高めてしまいます。
認知行動療法(CBT)によるアプローチ
CBTでは、考え・感情・行動のつながりを整理し、それをもとに対策を進めていきます。
あがり症の場合は、以下のような流れで取り組みます。
1. 考え・感情・行動の整理(ケースフォーミュレーション)
例:会議での発言
- 状況:意見を述べる順番が来た
- 考え:「失敗したら評価が下がる」「声が震えたら笑われる」
- 感情・身体反応:不安、心拍数上昇、汗、声の震え
- 行動:発言を短く終わらせる/原稿を読み上げるだけにする/「特にありません」と発言を避ける
整理することで、「声が震えるから不安になる」のではなく、「失敗できない」という考えが不安を高めて行動に影響している、と理解できます。
2. 考え方の見直し(認知的アプローチ)
- 「一度つまったら全てがダメになる」 → 「つまっても最後まで伝えられれば十分」
- 「声が震えたら信用を失う」 → 「緊張しても真剣さが伝わることもある」
新しい視点を取り入れることで、ひとつの受け止め方に縛られず、不安を和らげるきっかけを作ります。
3. 行動的アプローチ(実際の場面で確かめる)
- 少人数での発言 → 録音・録画 → 大人数の前で発表、と段階的に取り組む
- 練習を通じて「思ったより問題にならなかった」と体感する
- あえて声を震わせてみるなど、行動実験で不安が現実にどう影響するかを確かめる
4. 身体と意識を整える(リラクセーション・マインドフルネス)
- 腹式呼吸や自律訓練法で副交感神経を働かせて身体を落ち着ける
- 「今この瞬間」に意識を戻し、未来や過去の不安から距離を取る
- 浮かんでくる考えを無理に消さず、「考えがある」と気づき横に置く
こうした練習によって「緊張しても行動できる」状態を目指します。
よくある質問(Q&A)
Q1. あがり症は性格の問題ですか?
A1. いいえ、性格だけではありません。誰でも人前では緊張します。状況や思考のクセによって強く出ることがあります。
Q2. 「失敗できない」という思いが強く克服できる気がしません。
A2. その思い込みが不安を大きくします。カウンセリングでは「失敗しても大丈夫」と感じられるよう整理し、実際の体験を通じて変化を積み重ねていきます。
Q3. どのくらいで改善しますか?
A3. 個人差はありますが、数か月のカウンセリングで「緊張しても話せるようになった」と実感する方が多いです。
山口店のご案内
認知行動療法カウンセリングセンター山口店
- 住所:〒753-0055 山口県山口市今井町4-10 山根ビル201号室
- アクセス:JR湯田温泉駅 徒歩1分
- 営業時間:10:00〜20:00(完全予約制)
📞 ご予約フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
💬 LINEでのご相談
https://lin.ee/26sKHRK8
🌐 Webサイト
https://yamaguchi.cbt-mental.co.jp/
まとめ
あがり症は「性格」や「努力不足」ではなく、心身の反応や「失敗できない」という思い込みによって強まる現象です。
認知行動療法では、考え・感情・行動のつながりを整理し、現実的な受け止め方や行動の工夫を重ねることで、緊張と付き合いながら力を発揮できるようにサポートします。
山口であがり症に悩んでいる方は、ぜひ当センターへご相談ください。
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